大分建設新聞

インタビュー

茅嶋 昭一さん(㈱茅嶋工務店社長)

2022年12月07日
 19歳の時、海沿いにあった旧別府警察署新築工事で型枠工事に携わってから約60年。2022年秋の褒章で、「長年にわたり建築工事業に精励し、他の模範となった」として、黄綬褒章を受章した。「受章は組合をはじめ、皆さまのおかげ。自分一人の力ではない。今後も組合と業界の発展に寄与したい」と決意を語る。
 1970年、24歳で独立して、茅嶋工務店を創業。74年に有限会社化、90年に株式会社化へと着実に事業を拡大させてきた。
 2004年から県建設型枠工事業協同組合の副理事長、10年から理事長に就任し、認定職業訓練校「ものづくりカレッジ」の校長も務めた。20年に理事長と校長を退任するまで、長年にわたり業界を含め、専門工事業の発展へ尽力した。現在は大分地域技能士会の会長として、ものづくりの大切さを子どもたちへ伝え、技能者育成に取り組む。
 県内では多くの技能実習生が働いているが、型枠組合が県内で最初にベトナムからの実習生を受け入れたという。茅嶋工務店では6人が働いており、うち4人は同社にある寮で生活を送っている。
 「外国人の力はなくてはならない。昔からだが、日本人の若者が業界に定着するのが難しい状況。週休二日制の導入、給料アップで募集をするが、それでも人が来ない。建物の基礎をつくる業種全般に人がいない状況だ」と、慢性的な人手不足を危惧している。
 また、最近の材料、燃料費の高騰にも頭を痛める。「約50年前にも同じような材料の高騰があった。今もその時の赤字を補填している。昭和末期から平成初頭は少しだが潤った。しかし、その後は苦労することが多い」と話す。
 型枠業界については、今後も人手不足が続くことを予想し、自社人材で対応できる範囲の工事、大型工事のJV対応などが必要になる可能性もあるとした。そして「組合員が一致団結し、単価アップを含め、国や県などの行政機関、建設関係団体へ要望活動を続けていかなければならない」と強調した。
 趣味はゴルフで腕前もかなりのもの。今後もゴルフで健康づくりを続けながら、組合を含め専門工事業発展のため、さまざまな活動をしていく。
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