大分建設新聞

インタビュー

藤川 将護さん(北部振興局長)

2024年05月22日
大分市出身。1990年に県庁に入庁。大野川上流開発事業事務所を振り出しに工事経理や用地交渉に携わり、芸術文化スポーツ振興課、おおいた創生推進課長などを経て、交通政策課長から現職。
 管内の印象について尋ねると、開口一番「元気な地域ですよね」と藤川将護局長。若い人が多く勢いがあると感じたという。「豊肥地域の勤務が多かったこともあり、同じように中山間のイメージしかなかったが全然違った。イメージを覆された」と話す。
 同振興局を構成する職員は約110人で、振興局としては最大級の職員を抱えており、着任した際に多くの職員に対して「健康管理に留意して、自分目線ではなく相手目線で考えてほしい」などと呼び掛けた。
 これからの主力事業としては、国営かんがい排水事業を挙げる。44年前に整備が終わった同事業は老朽化が進み、さらに大豆や園芸品目の導入により、水需要が変化しているため、国・県が水利システム再編事業を計画しており、4月から振興局内に駅館川総合開発班を新設して対応していく。
 また、水田の畑地化などの構造改革のさらなる加速に向けた基盤整備として、水崎地区など10カ所でネギや枝豆を主体とした栽培の規模拡大を図るとしている。県内一ため池が多い地域で、管内20カ所でため池監視システムが稼働。残りも以降整備していくという。ハード対策は農業用防災重点ため池の改修や廃止を適宜実施、2024年は22カ所が対象とする。
 来年、宇佐神宮が創建1300年を迎えることを記念して、JR宇佐駅をリニューアルする事業で、振興局が主体となってイメージやデザインの部分を担っており、工事発注は市が行う。トイレや待合室の改修だけでなく、コミュニティービジネスができるようなスペースを造りにぎわいを創出する。「宇佐神宮の玄関口として綺麗にして外国人観光客も呼び込みたい」と話している。
 これまで商工や福祉関係などさまざまな分野の業務を担当したことがある。その中でも思い出深いのは、2019年のラグビーワールドカップが大分で開かれた時のことを挙げる。実施年にいきなり担当課に配属された。「とても大変だった。外国人が何万人も来ていて街の様子ががらりと変わった」と振り返る。ファンの交通移送、大型ビジョンによる試合の生中継や各種イベント、飲食ブースなどを設けたファンゾーンの管理運営に携わった。250億円を超える経済効果があったという。
 建設業界について「業界としては頑張っているイメージがある。しっかりしていないと物が造れない。これから若い人や女性をしっかり確保して頑張ってほしい」とエールを送った。
 家族は妻と娘さん2人。現在は宇佐市の公舎に1人住まい。県職員で構成する軟式野球のチームに属している。以前はショートを守っていたが、現在はファースト。筋トレが趣味。松下幸之助の著書「道をひらく」から引用した「素直に謙虚」をモットーにしている、56歳。
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