藤田 三吉さん(新成建設㈱社長)
2024年09月03日
藤田三吉社長は、県建設業協会副会長と同協会大分支部の支部長を務める。支部では大規模災害が発生した際、管轄する大分市と由布市を大きく四つのブロックに分けて、道路啓開などの対応をする体制づくりを構築している。
8月8日に起きた日向を震源とする地震では、大分市で震度4を観測。同日夜には、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表され、支部にも緊張が走った。「地域の守り手として、緊急連絡体制を構築し、大規模災害が発生した時は、速やかに動けるように準備をしている」と、もしもの備えをしていたという。また、台風10号の襲来でも同様の体制を取りつつ、各会員企業が道路や河川のパトロール、土砂の撤去などを実施した。
地域の安全・安心を守るためには、建設業に従事する人材の確保が重要だ。支部では会員企業の新入社員向けの研修会、管内にある大学、高校と連携した人材育成など、独自の取り組みも進める。会社でも高校生の現場実習受け入れなどに積極的だ。「どの産業にも若い人材が必要。災害発生時、自衛隊や消防隊が現地へ入る前に、私たちが道路啓開作業をする。大型重機による作業は私たちにしかできないし、それが私たちの仕事だ。だからこそ、各現場で活躍する人材確保と育成が重要課題である」と危機感を持っている。
人が生活するためにはインフラ整備が欠かせない。「能登半島地震では、道路啓開がうまく機能しなかった。道路は命の道である。各地域の実情を取り入れた対応をしなければならない。国土強靱化の推進は欠かせない」とし、行政と連携をしながら、今後も災害に強い県土づくりに取り組んでいく。
建設業の働き方改革では「残業時間の上限規制などの仕組みは素晴らしいが、残業代がほしい人もいる。各企業がしっかりと運用できる体制づくりが欠かせない。各取り組みを進める上で、企業経営が維持できる仕事量がなければ、何もできない」と、安定的な工事発注を望んでいる。
藤田社長は県建設業協会の副会長を12年歴任し、将来の担い手育成、若年層の建設業に対するイメージアップ、労働環境の改善に取り組んだとして、春の褒章で黄綬褒章を受章した。「皆さんの力添えがあってこそ。これからも人材育成、労働環境改善に、全力で取り組んでいく」と決意を語る。
同社では、社会貢献活動にも力を注ぐ。特に玖珠町の児童養護施設へは40年近く、毎年、入所者全員分のクリスマスケーキを贈っている。きっかけは勧進元として藤田社長が関わった大相撲玖珠場所。7000人もの観客を動員し、力士と一緒に施設へ慰問に行ったのが最初という。
また創業の地である九重町、玖珠町への寄付、子ども食堂の支援など、幅広く活動もしている。「未来を担う子どもたちへの支援は大切。災害時だけでなく、日々の活動でも地域への貢献を心掛けている。地域を守り、地域を育てるという先人からのDNAを、若い人たちへつないでいきたい」と語った。
8月8日に起きた日向を震源とする地震では、大分市で震度4を観測。同日夜には、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表され、支部にも緊張が走った。「地域の守り手として、緊急連絡体制を構築し、大規模災害が発生した時は、速やかに動けるように準備をしている」と、もしもの備えをしていたという。また、台風10号の襲来でも同様の体制を取りつつ、各会員企業が道路や河川のパトロール、土砂の撤去などを実施した。
地域の安全・安心を守るためには、建設業に従事する人材の確保が重要だ。支部では会員企業の新入社員向けの研修会、管内にある大学、高校と連携した人材育成など、独自の取り組みも進める。会社でも高校生の現場実習受け入れなどに積極的だ。「どの産業にも若い人材が必要。災害発生時、自衛隊や消防隊が現地へ入る前に、私たちが道路啓開作業をする。大型重機による作業は私たちにしかできないし、それが私たちの仕事だ。だからこそ、各現場で活躍する人材確保と育成が重要課題である」と危機感を持っている。
人が生活するためにはインフラ整備が欠かせない。「能登半島地震では、道路啓開がうまく機能しなかった。道路は命の道である。各地域の実情を取り入れた対応をしなければならない。国土強靱化の推進は欠かせない」とし、行政と連携をしながら、今後も災害に強い県土づくりに取り組んでいく。
建設業の働き方改革では「残業時間の上限規制などの仕組みは素晴らしいが、残業代がほしい人もいる。各企業がしっかりと運用できる体制づくりが欠かせない。各取り組みを進める上で、企業経営が維持できる仕事量がなければ、何もできない」と、安定的な工事発注を望んでいる。
藤田社長は県建設業協会の副会長を12年歴任し、将来の担い手育成、若年層の建設業に対するイメージアップ、労働環境の改善に取り組んだとして、春の褒章で黄綬褒章を受章した。「皆さんの力添えがあってこそ。これからも人材育成、労働環境改善に、全力で取り組んでいく」と決意を語る。
同社では、社会貢献活動にも力を注ぐ。特に玖珠町の児童養護施設へは40年近く、毎年、入所者全員分のクリスマスケーキを贈っている。きっかけは勧進元として藤田社長が関わった大相撲玖珠場所。7000人もの観客を動員し、力士と一緒に施設へ慰問に行ったのが最初という。
また創業の地である九重町、玖珠町への寄付、子ども食堂の支援など、幅広く活動もしている。「未来を担う子どもたちへの支援は大切。災害時だけでなく、日々の活動でも地域への貢献を心掛けている。地域を守り、地域を育てるという先人からのDNAを、若い人たちへつないでいきたい」と語った。