県建築士会日田支部（野村晋二支部長）は先に、日田市役所で第１回建設技術者セミナーを開いた。
　セミナーには、建設関係など15団体、約40人が出席。初めに大友秋太取締役（㈱諌山工務所）が「これからの技術者を育てるには、まず、同じ環境で働く仲間を知ることが大事だ。交流を深めて、日田市の建設業界をレベルアップしたい」とあいさつ。
　初めに、河津建設㈱の後藤秀美専務から建築工事にまつわる失敗談について、①施主では▽打ち合わせや協議を行なったものの、説明・記録などの不足により完成後に修正を行うようになった▽工事途中で変更の際に、増額を協議しなかったことによるサービス工事、②設計・監理者では▽着工時に図面が未完成であったり、適正な工期が確保されていない▽図面の不整合や変更が発生した際、図面情報の共有が難しい、③協力業者では▽材料や職人の手配時の確認不足により不要な仕事が発生した▽作業指示が明確でなく工程確認を業者任せになっている、④施工では▽墨出時に１００切りの際の誤りや通り芯と壁芯の勘違い▽施工図・設計図の確認不足による施工ミス―など説明があり、これを基に参加者の体験談も加えて共有した。
　また、水島太朗さん（㈱建築システム）が建築現場におけるタブレット活用について、現場管理アプリＰＲＯＤＯＵＧＵについて、「図面の共有」や「帳票の自動作成」など、具体的な運用方法を話した。