大分建設新聞

インタビュー

梅林建設(株)品質環境管理課(大分市)

2007年11月16日
 梅林建設は今年、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」の2004年版を認証取得した。  業界を取り巻く環境が年々厳しくなっていく中、各企業は他社との差別化を図ろうと様々な努力を続けている。同社が環境ISOを取得したことは、企業に付加価値を与えるだけでなく、時代を先取りした点においても先駆けとして注目される。  その環境ISO取得に中心となって動いたのが、同社品質環境管理課だ。そもそもこの課ができたのは、企業活動による環境保全対応が、企業の社会的責任として強く叫ばれるようになったため、環境ISOを取得しようと事務局として設置したもの。  同社では、早くから環境問題に取り組み、平成十二年には環境保全活動を推進する目的で環境部を設置。そして同年、同部が策定した環境行動計画が高く評価され、環境レポート大賞の「環境行動計画部門・優秀賞」を受賞している。  好スタートを切った環境への取り組みも、ISO取得に至るまではいろんな苦労があったという。佐藤正行同課課長は、「すでにISO9001を取得している当社では、業務量を増やしてまで14001を取得することに難色を示す意見も出ました。また、宮城県から沖縄県まである全営業所・作業所を含めて認証取得を目指したため、事務量は尋常ではなかった」と当時を振り返る。苦労の末とはいえ、「ISOを取得したことで課の目的が達成されたのでは」と問うと、「認証取得の労力より維持管理の労力の方が大変。むしろこれからが正念場と思っています」と課長。  これからは、チェックシートによる環境配慮型設計の提案や、年間熱負荷係数(PAL)などを元にした省エネ設計管理。施工においては、リサイクル率を高めた「ゴミゼロ建築」の実現など目指す取り組みは多い。  品質環境管理課が次のステップに進み、どんな活動を見せてくれるのか楽しみだ。




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