大分建設新聞

インタビュー

(有)日熱技研

2007年11月20日
 建築設備、機械、省エネ環境設備などの設計分野で成長を続ける同社(大分市萩原・久保淳一社長)は、独自の消臭殺菌システムで大分県中小企業経営革新計画の承認を得た。  システムは、人体に無害で殺菌消毒に有効な次亜塩素酸水を使用している。設備の考案は、お客様から施設内の消臭殺菌を頼まれたのがきっかけという。久保社長は、「初めは、オゾンを使ってみたり、芳香剤を試したりと試行錯誤を重ねました。どれも、人体への影響が懸念されたり、根本的な消臭にならない点などで満足いく結果が得られませんでした」と当初の苦労を振り返る。  その後、プールや飲料水などの消毒剤の次亜塩素酸ソーダに着目する。次亜塩素酸ソーダは、水、塩酸と反応させると次亜塩素酸水という人体に極めて安全で強い殺菌力をもつ液体を生成する。さらに、その生成機があることや農作物のビニールハウスなどで実際に使われていることも分かった。「早速、直入町などの農家に視察に行き、受粉のためにハウスに入れたミツバチを殺すことなく作物の消毒ができていることを確認しました」と社長。  次に、依頼のあった企業の臭い発生源を使った消臭テストをし、さらに、臭いの発生量と薬品噴霧量の公式を解明。安価なノズルの採用と併せて、正確で安全かつ安価なシステムの開発に成功した。現在、依頼のあった企業で静かに稼働している。  「3年後には、売り上げを8000万円に伸ばしたい。控えめな数字ですが」と久保社長は笑う。その表情は自信に満ちていた。  同社は、営業スタッフを増員して手狭になった事務所を今日移転した。新しい事務所で、今後はゴミ処理場、リサイクルセンターはじめ、医療機関、老人ホーム、食品関連などの施設もターゲットに加え全国展開を目指す。




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