大分建設新聞

インタビュー

(株)コンステック

2007年11月20日
 「正しい診断」「たしかな施工」をモットーに、コンクリート構造物の診断、改修補強工事をするコンステック社(本社・大阪)は、アスベスト除去工事で優れた工法を持つことでも知られる。  アスベストは、肺が硬化して死に至ることもある石綿肺や肺ガン、中皮腫などの疾病を引き起こす有害物質で、潜伏期間が20年から30年ともいわれる恐ろしい物質。  同社は、この有害物質を除去する独自の工法で、財団法人・日本建築センター(東京都)から技術審査証明を取得している。県内に営業拠点を持つアスベスト除去企業で初めて審査証明を受けたというその工法は、「コンステックAGーJシステム」と呼ばれ、作業区画を完全密閉して粉じんを外部に漏らさない封じ込め工法を採用している。  同社大分営業所長の林俊さんは、「AGーJシステムは、我が社が開発した高性能フィルター付き負圧除じん装置を使って、作業区画を低圧に保つことで粉じんの拡散を防ぐ工法で、周辺環境、作業区画、作業者すべてに安心で安全な工法です」と、その特長を説明する。  工法開発のきっかけは ?。「我が社では、昭和60年代初めにはすでにアスベスト問題に注目しており、欧米の先進技術を研究していました。それに独自の技術を加味して開発したのです。工法だけではなく、粉じん抑制剤(AGシリーズ)も開発し、内装材として無制限に使用できる『フォースター』の確認審査を受けています」と言う。  この工法で北海道から沖縄まで全国で約7000件におよぶ施工をノークレームで完了した実績を持つ。  林所長は最後に、「公共工事は新築より補強が主体になってきました。民間についても、アスベスト除去工事に対する公的融資制度も始まりました。官民ともに事業量が減ることはないでしょう。これからも期待がもてる分野ですよ」と事業拡大に意欲をみせている。




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