大分建設新聞

インタビュー

佐藤 洋子 さん(大南クレーン工業)

2007年11月20日
 県内では珍しい大型ラフタークレーンの女性オペレーターとして頑張っている。この日も午前中は大分市内でタマホームの住宅建設の仕事をこなした後、昼食もそこそこに次の現場へと向かった。  父親も叔父さんも、クレーン業を営んでいる。本人いわく「クレーン一家」の娘として生まれた。だからといって「家業を手伝おう」なんていう気持ちがあったわけではない。  だが4歳年下の弟がオペレーターの資格を取ってからぐっと気持ちが変わった。「弟に資格が取れたんなら私にだって、という気持ちと、ちょっと張り合おうかなって思って」と、生来の負けん気が頭をもたげた。  しかし、現実はそれほど甘くはない。実地試験は問題なかったが、筆記試験でつまずいた。一般的に女性は機械の名称や構造といったメカニカルな部分に弱い。「男の子はそんなことが好きなので有利ですよ」。それが負けん気に拍車をかけて必死で勉強、6回目のチャレンジで見事合格した。  女性が資格を取ること自体は珍しいことではないそうだが、それを職業とすることはごくまれだという。それは「トイレのない現場もあるし、相手は男ばかりで荒いでしょ。それに女だと思って無理を言ってきたり」という理由なのだが、「私は平気」と意に介する様子はない。  今は仕事が忙しくて「小学校6年になる一人息子と一緒にいられる時間が少なくて寂しい」と、この時ばかりは眉を曇らせたが、将来の夢について聞くと「父ちゃんを超えることかな」と輝く笑顔を見せてくれた。




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