大分建設新聞

インタビュー

工藤 浩一郎さん(大分河川国道事務所中津維持出張所長)

2007年11月24日
 -日出町までの国道10号も9月1日から中津維持出張所の管轄になりましたが、広範囲ですね。出張所はどんな業務を担当していますか。  工藤 主には国道の維持管理業務ですが、10号中津~日出区間約55kmと宇佐道路のインターチェンジまで4・4kmの合わせて約60kmを9人の職員で受け持っています。道路の耐用年数は10年が理想ですが、交通量の増大と大型車両が増えているので、5年が精一杯というのが実情です。毎日1回は管轄区間をパトロールしています。台風などの際は、緊急体制を敷いて、情報収集に努めます。道路沿いの樹木の管理もやっています。道路の陥没、亀裂など緊急工事が必要な場合は、夜でも委託業者に連絡して、突貫工事で修理します。その業者は年度始めに、総合評価落札方式で技術、実績を重視して決定します。  -アメリカで高速道路の橋が崩落した時、日本の公共工事の維持費予算が少ないことが問題になりましたが、現場の意見、また所長のお考えは。  工藤 国交省としても10年ほど前から、(厳しい財政事情もあって)維持管理の重要性が認識されています。とくに高度成長期に発注した公共工事については、当出張所としても維持管理に全力で対処して行きます。  -公共事業のあり方は今後どう変化していくか、現場としてどう思われますか?  工藤 私どもの管轄でいえば、杵築市山香などで高齢化が顕著ですので、いわゆる交通弱者のために、歩道の段差をなくす工事に積極的に取り組んでいます。問題点として保護と利便性の配分に苦労します。ガードを優先すれば歩道が狭くなるし、利便性を求めると車道との接点で危険性が高まります。今、お年寄りがよく乗っている電動カートや車椅子など、歩道利用も多様化していますので、そのような観点も視野に入れて検討しないといけない。  (ちなみに大分維持出張所は10号、210号など総延長約71・を、日田国道出張所は210号など約76kmをそれぞれ管轄。3出張所合わせて約210kmを維持管理していることになる)。


「維持の重要性増す」と工藤さん

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