大分建設新聞

インタビュー

亀井 浩さん(グランディーズ社長)

2007年11月24日
 (株)グランディーズ社長の亀井浩さんは、公共事業に見切りをつけて成功を収めた。その秘訣は?。  「ひと昔前の公共事業は、いい仕事は奪い合う一方、問題が多い仕事は譲り合うという業者間の面倒な関係だった。加えて、発注者(行政)などにも気を遣わなくてはならなかったのが嫌でした。そもそも公共事業では会社を大きく出来ないと思っていました」とまずは当時の公共事業の問題点を指摘した。  亀井さんは、かつて別府市内で建築B級の会社を経営。5年前に自社株を譲渡する形で愛媛県のマンション事業会社(株)ジョー・コーポレーションの子会社(株)ジョー・コーポレーション大分を設立して社長に就任。同時に脱公共事業を決断して、指名願いを出すのをやめている。  「なぜマンション事業に着目したかというと、当時、大分県内には全国大手のマンション業者の進出がなく、水準が低いと判断したからです。予想通り、事業は順調に伸び、2年前には売上げ25億円で、大分がグループの稼ぎ頭になりました」。  売上げを急伸させた秘密は、亀井さんが試みたマンションの1棟売り。それまでは、大分のような地方では成り立たないと言われていたビジネススタイルだ。「資産価値があって、単身者向けの安定した入居率が約束された物件ならできるという確信がありました」と亀井さん。  その後、民事再生手続きをしていた福岡県の高木工務店を子会社にしその社長にも就任。18年8月には2社の合併などを経てジョーコーポレーション九州となる。その時には、亀井さんの業績も手伝って、グループは売上げが400億円に達するまでに成長を遂げている。  そこで止まらないのが亀井さんのすごいところ。経験と実績を自分自身に生かそうと、昨年末に独立してグランディーズを設立した。商品は、1棟売りマンション「レスコ」や戸建て住宅「フォレックス」など。来年度の売上げは30億円を超える見込みという。  「公共事業はまだ減ります。公共は営業力がなくても受注できる代わりにつぶしが利かない。民間でやっていくには企画から売り込みまで出来なくては」。自信の表情で話した。  仕事の疲れは、読書とお酒で癒す。別府市内で妻、子供2人と暮らす。37才。




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