大分建設新聞

インタビュー

曽宮 幸次さん(曽宮土木(株)社長)

2007年11月24日
 今年10月、曽宮悦子氏に代わり長男の幸次氏が社長に就任した曽宮土木(株)(佐伯市直川)。36歳の若さで経営を任された新社長は、落ち着いた口調でこう語る。「平成4年に家に戻り、最初は現場技術者の仕事していた。村議になって経営から退いた父(司好氏)に代わり、母が社長になったため、私は営業面を受け持ち、取締役として営業活動をしてきた。実質的には社長として会社を引っ張ってきたので、交代といっても、ピンと来ないですね」。気負いはない。 早速・改革・を断行した。「少数精鋭を目指し、断腸の思いで組織改革に手を付けた。おかげで今の社員は、原価意識や現場における時間的、物的ロス低減の考えが芽生え始め、良い方向に向かっています」と、手応えを感じている。  新規分野参入にも積極的。昨年は直川に別会社の(有)ケアつかさが、グループホーム「コスモなおかわ」を、今年は有料老人ホーム「コスモなおかわ」を建設、経営多角化を進めている。「村議や商工会長などを務めた父が、村の亀の甲農村公園(横川)一帯の活性化策を、当時の村長などと相談し、過疎対策も見据えた高齢者施設を私費で造ることにした。雇用面やにぎわいの創出面から村としても全面的に支援することになり、2つの施設を建設したわけです。両施設とも地元優先の雇用などで活性化に役立っていると思う。来年は福祉部門3棟目の施設建設を計画している。これからは、建設業界の先行きに不安もあるので、土木部門と福祉部門の、しっかりとした基盤づくりを急ぎたい。特に、始まったばかりの福祉部門の中身充実を急ぎたい」と、土木、福祉を両輪にした経営安定化策を頭に描いている。  どのような経営者に?。「地域に根ざす企業として、より地元に愛される企業づくりを目指す。一人ひとりがやる気のある社員を育てたい。そのためには、父が常々言っている『今、何を』を念頭に置いて、仕事にあたってもらいたい。将来的に、頑張って生まれた利益は何らかのかたちで還元していくつもりです」。  先代、先々代がまいたタネを、どう育て、実らせていくか。周りの期待は大きい。




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