大分建設新聞

インタビュー

青木茂さん((株)青木茂建築工房社長)

2007年11月24日
 大分市の(株)青木茂建築設計工房がリファイン建築で改築した西陵公民館「老人いこいの家」が、福岡市の第20回都市景観賞に選ばれた。昨年の福岡市農業協同組合本店ビルに続き2年連続の受賞となった。  「賞は何度もらってもうれしいものです。西陵公民館は3年前に建築したもの。自分に対する建築の評価もそうですが、使用する人が公民館を愛して使ってくれていることが、何よりもうれしいですね」と、受賞の喜びを語った。  青木さんは、リファイン建築に長い間携わってきた。「先進国の中では、日本の木造住宅は寿命が短い。イギリスは120年、フランスは89年と、日本の3倍の寿命があるのにコストは半分ぐらい。これらを欧米並みに出来ればと思い18年間研究を続けてきました。木造の再生は学問的にあったが、コンクリートの再生はなかった。もともと古い建物を維持することに興味はありましたね。リファイン建築は、耐震が現行法にマッチ、要点変更が可能、内外ともに新築並み、Co2の発生率が6分の1、コストが新築の7割などの特徴があります。改築やリニューアルとはニュアンスが違うのでリファインという言葉を使っています」と言う。  これまで多くの物件を手がけてきた青木さんだが、宇目町役場のリファインでグッドデザイン賞を受賞したことと、蒲江に建設された資料館「時間の船(ときのふね)」が思い出深いという。  現在、客員教授などで5つの大学の教壇に立っている青木さん。「リファイン建築を新築とは違った学問ととらえ、興味を持って技術を身につけてもらえるように若い人を指導、育成していきたい」と、こちらの方でも、意欲を燃やす。  最近話題の耐震問題について、「家を建てる時には人の物ではなく、自分の物だったらどうかという判断をもってやってもらいたい。自分の中の心が問われていると思う」とも。  趣味はウオーキングと仕事という青木さん。佐伯市蒲江出身で、現在は大分市に住んでいる。




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