大分建設新聞

インタビュー

吉本 幸司さん(津久見市長)

2007年12月17日
 ―市政の現状をみると、なかなか多難のようですが、市民の関心も高い臼杵市との合併はどのように‥。  吉本 2期目の市政運営の取組みの中で、臼杵市との合併問題については、将来の地方自治体としての津久見市の運営を考えると合併は避けて通れず、合併相手としては歴史的にも経済的にも、最も関係の深い臼杵市との合併は自然であり、バランスのとれた街づくりができると考えている。このため、任意合併協議会では、両市の住民が安心して暮らせる個性豊かな魅力ある地域づくりを進めていくため、現在および将来において、両市が抱える課題の洗い出しや、その解決に向けた検討協議を行い、それらを市民に十分説明しながら、合併の是非を含め、今後の方向性を検討していく予定。  ―財政再建は進んでいますか。  吉本 何とか踏みとどまっている状態。平成16年に、市の財政資金が5年後13億円ほど不足することがわかったので、再建計画を立てた。ところが、新しい国の三位一体改革が打ち出されたのに伴い、17年度末に新たに試算をしたところ、さらに不足額が約3億円増え、16億円余りが足りなくなることがわかり見直しをおこなった。将来にわたり持続可能な行財政運営を目指し、この行財政改革を津久見市の最重要課題として、現在取組んでおり、着々と成果を上げている。  ―職員の削減を進めていますね。  吉本 1期目の16年度末の職員数は327人だった。これを65人減の262人にする計画で取組んでいる。過去3年間で48人削減したが、できるだけ早い時期に目標を達成したい。人員削減だけでなく、収入役制度を廃止にするほか私自身の給与総額を30%カットし、副市長、教育長の給与も県内の最低基準にする。  ―農水産業、商工業についてですが、どのような振興策をお考えですか。  吉本 今の津久見に足りないのは、意欲だと思う。一つの考えだが、市民の意識の高揚を図るなかでまちづくり協議会などを設立し、民間ベースでの活性化にチャレンジしてはどうか。ミカンだけでなくマグロや津サバ、津アジやいろんな加工品も売りますよ、という交流人口を増やすものをつくってもらいたいと考えている。市としても、まちづくりを新たにステップさせる組織を育て、支援していきたい。  ―社会基盤整備については、どのように考えてますか。  吉本 津久見インターチェンジと中心市街地とを結ぶ道路整備については、県と相談して進めていきたい。また、物流拠点として整備している堅浦地区を結ぶ道路については、水晶山付近一帯約20㌶を再開発するため、市道を計画していくつもりだ。保戸島架橋を求める声が大きいが、まず島内の多くの問題解決と地域住民の合意形成をさらに高める必要があると考えている。    昭和61年、津久見商工会議所常議員、平成12年、市教育委員、15年12月、市長当選、今年12月、8年ぶりの無投票で2期目の当選。58歳。




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