大分建設新聞

インタビュー

松本久孝さん(別府土木事務所長)

2008年07月02日
 別府土木は8年ぶりの勤務という松本所長。事業予算は、当時とは一転、大きく落ち込んだ今、再び別府に赴任して思うことは?。「着任早々に朝見地区でがけ崩れが発生して、手痛い歓迎を受けました。自然災害への準備の必要性を痛感しましたね。河川、ダム、急傾斜地の対策は重要な事業と思いますよ」と所長。山登りを趣味とするだけに山間部の安全は、特に気になるところか?。  ほかの気になる点を質すと、「とにかく、ガソリン税の暫定税率の延長が決まってほっとしました。一応難局は乗り越えましたが、それにしても地方の声がなかなか中央には届かないものだと改めて感じましたね」と、ひとまず事業が進められることに安堵(ど)しながらも、今後も続く難局に心配は尽きない様子だ。  「管内には、主要地方道以上で整備に急を要する道路がまだまだ多い。私は、道路を網として考えていますので、事業費が減っても網はつないでいかなければなりません」と続けた。事業の重要性に変わりがないことをアピールする。  「ただし」と断わって、「事業費が少なくなったのですから、今後は、建設から維持修繕に事業の主力が移っていくことになるでしょう。少しでも安価に延命させる必要があります。特に、土木構造物の多くが築後30~50年が経って老朽化が進んできていますから。補修でいいのか、造り替えたほうがよいのか、職員と一緒に考えていきたい」と今後の事業にとって補修が大事と説く。  最後に、管内の業者さんへの要望として、「残念ながら、仕事の量には限りがある。ですから、仕事をシェア(分かち合って)して生き延びてほしい。それから、補修系の事業はこれから増えてくるので、それに的確、迅速に対応できる体制確保をお願いしたい」と助言をいただいた。  趣味の山登りでは、年1回は北アルプスに出かけるそうだ。  住まいは大分市田尻ニュータウン。現在、娘さんがお産のために里帰り中で、取材の最後に「早く初孫の顔が見たい」と笑った表情は、すでに孫を抱いたおじいちゃんの顔だった。 略歴  昭和50年県職員に。大分土木事務所を振り出しに、主に土木事務所勤務。17年道路課参事、18年竹田土木所長、19年高速道対策局長などを経て今年4月から現職。




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