大分建設新聞

インタビュー

谷村昌史さん(大分河川国道事務所長)

2008年09月11日
 北海道から大分に着任しての第一印象は「とにかく暑い。北海道は夏でも20度以下ですから、参りました。暑さで倒れて2、3日寝込みましたよ」。気温だけでなく建設業界も熱いという。「東九州自動車道整備を望む声は北海道にも聞こえてきましたよ。それに道路財源の維持と整備促進を訴えておられる県内各地の女性の会の存在も頼もしいですね」。  道路財源をめぐる混乱について、「本当に道路が必要なのは地方。私たちは人命が一番重いと教えられてきたはずです。その命を守る地方の道路は、費用対効果ばかりに目を向け、軽視される傾向にあります。そのうえ道路行政についてのマイナスの情報が氾らんし世の中は混乱している。大切なことは何かを考えるべきですね」と語る。  県内の道路事情については「背骨がない。東九州道は佐伯まで開通しましたが、全線開通が急務ですね。また、管内全体にわたって骨格(幹線道路)が不十分です。各所で進めている道路整備をもとに道路ネットワークの形成を図ることが重要です」と強調する。  座右の銘は『誠実』。「自分一人では何もできない。けれども自分の役割はある。一つひとつの仕事を丁寧にこなしていくことが大切だと思っています。いろいろな立場があっても、同じ目的を達成しようとしている。発注者・受注者という関係ではなく、一つの仕事を通じてお互いにいい経験をし、いい仕事をしたな、というやりがいを持つことができれば、と考えています」。  重点的な取り組みはCPD(継続的専門能力開発=継続教育)で地元企業の技術力を高めていくこと。「私自身も技術士(建設・総合技術監理部門)ですし、CPDの重要性は強く認識しています。当事務所が職員対象に開いている研修会なども、開かれたCPD研修会として、県内の技術者に広く参加できる機会を提供していくつもり」。  趣味は「まち歩き」。先日、由布院を歩いた。日田の豆田や豊後高田の昭和の町なども楽しみにしている。家族を北海道に残して単身赴任。9月の連休は帰ることも家族を呼ぶこともできない(飛行機が満席)そうで、まち歩きを満喫するという。44歳。 略歴: 札幌市出身。昭和62年、室蘭工業大学卒業後、北海道開発局旭川建設部入り。平成19年、同開発局釧路開発建設部釧路道路事務所長に就任。今年8月、現職。




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