大分建設新聞

インタビュー

幸重陽子さん(大分市文化国際課)、ロケ誘致事業の“仕掛人”

2009年06月05日
 「大分市ロケーションオフィス」を立ち上げたのがこの人。「広聴広報課に所属していた時に、当時はまだ珍しかったロケーションサービスについて知った。地方の情報発信の手法としていい方法だ、やってみたいと、ずっと構想をあたためていた」と語る。市職員の提案制度「アントレプレナーシップ事業制度」を利用して一人で事業化を提案し、専任担当として一人で事務局をつとめてきた。  ロケーションオフィスの総会では事務局の説明を担当した。発言が実に明瞭で歯切れがよく、抑揚も豊かでプロのアナウンサーのよう。聞くと「高校時代は放送部に所属していて、NHKの大会で賞をとったこともある」とのことだ。  この仕事は情報力・企画力はもちろんのこと、撮影スタッフや参加するエキストラの安全を確保するため、きめ細かな気配りと並はずれた行動力が欠かせない。この点、大分市のロケーションサービスを「国内最高水準」の評判にまで高めたのはさすがだ。箱根駅伝の映画「風が強く吹いている」のロケを大分に誘致できたのも、他の地域より数多くのエキストラを集めることができたからだ。  フィルムコミッションの国際組織であるAFCI(国際フィルムコミッショナーズ協会)の「国際フィルムコミッショナー」の資格も持つ。これがあれば、ハリウッドからも撮影を誘致できるという。日本の正会員フィルムコミッションは大分市を含めてわずかに12というから貴重だ。  事業を通じて、大分の情報が広まるとともに、市民参加で、市民が映像を通じて大分の素晴らしさを再認識することができる。今年からは兼任のスタッフが一人増えた。事業のより一層の拡大を期待したい。




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