大分建設新聞

インタビュー

立川孝之さん(日出水利耕地事務所長)

2009年06月09日
 目下の楽しみは、管内の久木野尾ダム建設用地から、保護用の小さな池に移したオオイタサンショウウオが産卵し、生まれた幼生が元気に育っていること。「ウーパールーパーみたいで、とてもかわいい」と言う。自然を愛する人だ。  業務の上で心がけていることは?。「言葉にすると大げさだが、事業管理・危機管理・健康管理」と答えた。29人の事務所で事業を動かすためには、年度によって仕事の多い・少ないの差があるのは困る。そのため、毎年、可能な限り新事業を組み入れながら、仕事を平均化させたいという。季節的な仕事量の大小はつきもののため、職員には、仕事をするときは仕事に集中し、遊ぶときにはしっかり遊ぶようにとアドバイスするという。「心と体の健康が欠かせません」。  今、心を砕いているのは、やはり久木野尾ダム建設工事。「来年度には堤体工事にかかるため、今はしっかりとした基礎工事をしておかなければ。48億円の仕事。きちんと仕上げたい」と強調した。  知事が提唱する「選択と集中」を実現するには、周辺市町との連携が欠かせない。地元の人が自己負担してでも、本当に必要なものから着手できるよう、事業を適正に進めることが大切だ。「そのためには、地元の声を一番知っている建設業者の力が不可欠。業者の方の知恵を借り、連係プレーでいきたい」と言う。  国の大型補正予算が成立し、早期発注できるものは極力早く発注していきたい。「これから建設業者に求められるのは、技術力・企画力・地域力だと思う」。地域力。やはり地元の基盤を支える業者への期待は大きいのだろう。  冒頭で触れたように自然が好きだ。子どものころから、動物・昆虫に興味があり、学生時代からの趣味のバードウォッチング歴は35年。自然の写真撮影も趣味だ。別府生まれ。境川近辺が遊び場で、魚を取ったり、飛んでくる虫や鳥を観察するのが楽しかった。  長女、長男は独立し、由布市挾間町で奥様と二人暮し。時々別府の弟さんの家に行き、春木川の生き物観察をするのが楽しい。好きな言葉は「書を捨てよ、町へ出よう」「晴耕雨読」。読むだけでなく、外で体験することも大事だという。 略歴  昭和53年、佐賀大学大学院を卒業して、同年県職員に。大野土地改良事業事務所、水利開発課課長、農村整備計画課農村整備計画監などを経て、今年4月、現職。




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