大分建設新聞

インタビュー

小野町子さん(パワーウェーブ日出理事長)、子育て支援と人材育成

2009年10月27日
 小野町子さんが理事長を務めるNPO法人パワーウェーブ日出は、育児中のお母さんにパソコン講習を実施し就業機会を提供する、子育て支援事業に取り組んでいる。  パソコン講習といってもワード、エクセルなどの初歩的なものだけではない。デザインソフトや建築・土木CADソフトという専門性の高いコースもある。小野さんは「子育て中のお母さんでも電子納品のサポートなど付加価値の高い仕事ができれば」と言う。「単に母親にパソコンを教えているだけではない。この活動を通じて、地域に波をおこすこと、地域の中小企業の力をつけていくのが目標です」とも。  県内でも出生率の高い日出町を拠点に活動を展開。じわじわと実績を積み上げてきた。建設業者にパソコンのイロハを講習している会員もいる。「建設業の方は、パソコンがちんぷんかんぷん、という人もいる。そんな業界の活性化に役立つ人材を育成したい」と語る。  子育て支援事業に取り組む小野さんに、政府の「子ども手当」の是非について聞いてみた。「私は子ども1人いくら、という支給方法には疑問を持っている。それよりも、子育ての環境整備が必要では。夫の収入が減っても、在宅で収入を得る仕組みづくりとか、そういうことが大切」とのこと。もっともだ。  県の土木工事で試行を始めた電子納品については、「県内の建設業者が電子納品導入のために多額の費用を負担できるわけがない。できるだけ少ない負担で導入できるようにすべきではないか」と提言する。その一環で、パワーウエーブ日出から電子納品をサポートできる子育て中のお母さんが生まれてくれば、素晴らしいことだ。ただ、電子納品は複雑な業務で土木の知識も必要だから、そう簡単なことではないだろう。県内外の行政・企業に幅広いネットワークを持つ小野さんの活躍に期待しよう。




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