大分建設新聞

インタビュー

宮名利光廣さん(光成経済社長)

2009年11月06日
 平成5年から中津市三光の会社の近くに水田20㌃ほどを借り受け、米、麦作りを始めた。本業の建設業の仕事が先行き厳しくなるとの判断からだ。  「以前から経営多角化には興味を持っていた。公共工事がどんどん減っていくなかで、仕事がない時の従業員対策もあって、何かやらなければと考えていたので、まず農業の分野に的を絞った」と宮名利さん。  その後、コンバインやトラクターなど農業用機械を購入する必要から県の農業支援金(補助金)を受けるため、21年6月には会社勤務の友人と農業従事の友人の3人で農事組合法人「ゴールドファーム」(三光)を設立した。自前の米、麦づくりと、他の農家の農作業受託に加え、サトイモ、ニンニク、ウドなどの野菜分野にも手をのばした。  サトイモは、10㌃の畑で栽培し、契約している宇佐市の食品会社「JAPANクローバー」に納入する。ウドは、奥さんのアイデアで漬物にしたところ、これが好評で、現在地元のスーパーと商品化の話が進んでいるという。畑も20㌃に広げた。  ニンニクは最初、最高級ブランドの青森ニンニクを植えようと思ったが、種10㌔がなんと1万2000円の高値で断念。別の国産ものを10㌔4000円で購入した。今後さらに規模を拡大し、40㌃の畑で来年からの出荷を計画している。「本当は青森産を栽培したくて、現地に研修に行くつもりだった」と宮名利さんはちょっと残念そう。  建設業の仕事のかたわら農業に従事しているのは、宮名利さんと社員3人。「少し前まで年間3~4本はあった大型受注が今は2本以下。11人いる社員の中で私のほか農作業のできそうな3人を担当させている。今後この分野が広がれば人手を増やすことになる」と新規分野の広がりに期待している。近い将来は「ニンニクはこのままいくとして、サトイモの栽培面積はあと20㌃増やして30㌃に、ウドも倍の40㌃ぐらいにはしたい」と、チャレンジ精神おう盛だ。




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