上羽坪勲さん(西日本高速道路中津工事事務所長)
2010年01月27日
―昨年10月に中津工事事務所の2代目所長として着任されましたが、東九州自動車道の県北地区工事の責任者としての抱負を聞かせて下さい。
上羽坪 大分県は初めての任地ですが、この大事業にかける地域の方々の熱い思いや期待の大きさを肌で感じています。工事は現在、当初計画を2年前倒しするという高いハードルのもとで進行中ですが、この事務所のスタッフも転勤などで交代します。その時に前のスタッフと同じ熱い思いも引き継がなければなりません。それがまず大事なことです。
―現場は久しぶりとのことですが。
上羽坪 先輩からは、工事責任者や所長として事業に直接関われることは、責任が伴い大変だが、最高におもしろい仕事だ、と言われました。私もそう思います。
―22年度事業計画の重点目標をどのように位置付けていますか。
上羽坪 21年12月末現在の用地取得は、福岡県側で64%、大分県側で51%です。用地取得にあたっては県や関係市町の担当者に事業代理人として、地権者との交渉をお願いしていますが、まだまだこれからです。それに大変なのが事業計画地区の文化財調査です。調査を必要とする地区は大分県側だけでも約45万平方㍍もある。調査の結果、何かが出ればそれだけ工事が遅れることにもなります。22~23年度中には用地取得と文化財調査にメドをつけたいと全力で取り組むつもりです。
―不況下での東九州道の工事は、地元の大きな希望です。地元業者にエールを。
上羽坪 本体事業はどうしても当社基準のAランクの業者ということになりますが、下請についてはできるだけ地元業者にお願いするよう指導しています。地元のみなさんからの当然の要望であり、地域で工事する上で絶対に必要なことだと思っています。現道維持工事やアクセス道路工事、雨水集積工事などは県や地元市町の協力あればこそできることです。新宇佐インターチェンジになる山本地区の下部工などは地元業者も公告にぜひ応募してほしいですね。
略歴
鹿児島県出身。県立鹿屋工業高校土木科卒。昭和49年4月、日本道路公団入り。関西支社神戸工事事務所工事長、西日本高速道路(株)九州支社建設事業統括グループリーダーを経て、昨年10月、現職。54歳。