大分建設新聞

インタビュー

朝倉浩平さん(玖珠町長)、運動公園建設は継続

2010年03月04日
 朝倉浩平さん(63)は、1月31日の玖珠町の出直し町長選挙に出馬して、当選した。18歳まで玖珠町にいたというから、約40年ぶりの帰郷。「いずれは玖珠に戻ると決めていたが、このような形で帰ってくるとは思わなかった」と話す。就任早々、日出生台の米軍演習もあり、県内外関係機関との調整などに奔走、多忙を極めた。  朝倉さんは、「民間出身を強みに、しがらみのないところで、純粋にまちづくりを考えている。高齢者や子供たちの安全・安心と、住民が玖珠町に住んで良かったと思えるまちづくりをしていきたい」と町政への理念を述べた。  選挙の争点として、造成中の総合運動公園事業継続の是非が注目されたが、と向けると「まちづくりには、教育・福祉もある。運動公園はその一環との位置づけ。私自身、争点ではなかった」と話し、周囲の見方を否定。また、「中止、凍結は考えていない。そうなると町は混乱する。これから、建設に向け関係方面や賛成・反対両住民の意見を聞き、より良い着地点を見つけていきたい」と言う。  産業振興については、「基幹でもある農林業を、いかに活性化させるかだ。建設業、商工業なども、昨今の経済や世情を踏まえ、今後の対応が必要」と言い、企業誘致は「既に町内に立地し、雇用を創出している企業を最優先に協力していく。誘致努力はするが、費用対効果などから企業の目は海外に向けられる中、町への新たな誘致は難しいかもしれない」とみる。  観光は「日本一小さな城下町の森町、豊後森機関庫などの歴史遺産、多くの自然など資源はある。あとは、利用方法、PR、インフラ整備、資源をいかに利用していくかだ。滞在型より、通過の過程でお金を落とす、通過型の方策が最適なのでは」と地域性に応じた振興策を考えている。  他方で、住民の暮らしや振興基盤ともなる通信網について、「光通信など情報基盤整備が遅れている。カネがかかっても整備が必要。最重要課題だ」と語った。  今後について「行政はゼロからのスタート、勉強することが多い。民間の経験を基に、無駄の排除と教育・福祉など選択と集中で取り組みたい」。  心がけていることは「明るく楽しい職場づくり。職員には悩みを抱え込まないようにと言っている。互いのキャッチボールが大事。住民の視点に立ち、懸命に働いてもらいたい」と職場環境作りにも気を配る。座右の銘は、一つのことに信念をもって生涯貫き通す「一以貫之」(いちもってこれを貫く)。 略歴  森高校から早稲田大学法学部に進み、昭和45年に卒業。同年大和證券入社、大和投資顧問(株)取締役などを経て、平成11年4月から大和住銀投信投資顧問(株)執行役員。18年11月に退職。




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