大分建設新聞

インタビュー

軸丸恒宏さん(国東土木事務所長)

2010年05月24日
 2度目の国東勤務。驚いたのは、「道路の整備率が85%と、県内トップになっていたこと」。高速道など、大規模工事のニーズも高いが、県の「おおいたの道構想21」により、生活道路にも焦点が当てられるようになっている。地域の声を聞きながら、次郎丸地区・岐部地区での歩道設置工事にも着手する。  20年度にスタートし、現在2期工事中の武蔵川河川改修工事や、藤本海岸の海岸環境整備事業(30年度完成予定)にも注目している。「自然に恵まれた土地だけに、これらの事業をアピールしていきたい。空港道路無料化も控えており、ぜひ多くの方に訪れて欲しい」と意気込む。  河川・防災畑一筋できた。平成3年には日田で台風による風倒木災害を、9年には別府で八坂川の洪水被害を、17年には豊後大野で緒方高千穂線の分断を経験した。また高田土木時代には長岩屋川の環境整備事業で天然石を用いた工事に、土地開発公社時代には日田のキャノンマテリアル用地造成工事に携わった。「いずれの経験も、治水か環境か…のように二者択一的な、だが様々な立場からの多くの考え方に触れることが出来、学びを得た」と語る。本来は〝人見知り〟だそうだが、地域の人々と語らうのが大好きとも。スーツよりも作業着の方が落ち着くと言い、県民中心の県政、現場主義に徹するという県の方針を地で行く。  「防災対策の前線にいる我々の責務は重い。任務をしっかり果たすために、まず職員が働きやすい環境づくりが大事」と、職場に目配りしている。防災への備えとともに、国東地域活性化のために事務所として、どう関わるか探ることも目標の一つで、建設業や住民など地域の声をよく聞く考えだ。  子どもが中学校に入るまでは、異動の度に子ども連れで転居した。「家族でその土地に住むと、地域の目線でものを見る。勉強になった」という。その二人の子どもさんは既に巣立ち、今は、大分市で奥さんと二人暮し。大の映画好き。最近では「アバター」に感動した。週に一度、奥さんとプールに通い健康づくりに励んでいる。56歳。 略歴  昭和49年、大分工業高等専門学校を卒業、県職員に。高田土木、日田土木、河川課、大分土木、前任の県用地対策課参事を経て、4月から現職。




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