大分建設新聞

インタビュー

久野隆博さん(佐伯河川国道事務所長)

2010年08月24日
 建設省(当時)の仕事に入って約35年。うち約30年は道路関係だ。中でも、有明海沿岸道路出張所長として、延長24㌔の高規格道路・有明海沿岸道路のうちの22㌔を予定通り開通させたときの、あの感動は今も忘れられないという。  「佐伯は魚がうまい、自然が豊かとの印象を持っていた。実際に現場を回ってみて、改めて豊かな自然と食べ物のおいしさを実感している」と、3年ぶり3回目の単身赴任がまんざらでもない様子。  「河川については、番匠川河口部の灘地区の無堤防解消などの河川改修をさらに進める。また、自然豊かな河川環境を守り、市民の憩いの場になるような環境づくりに努めたい。それには、市民の生活を守るためのハード工事を、きちんと計画を立てることが重要になる」。  「道路は、10号、57号の橋梁やトンネルの長寿命化が課題。防災対応を含めた維持管理に努め基幹道路としての機能を長持ちさせる必要がある。  東九州自動車道については、早期供用を目指しマネジメントしていく。工事着手は、用地買収に左右されるので、用地取得をきちんと進めたい。高速道ネットワーク化は地域活性化に寄与すると考えているので、蒲江~県境~北浦間の24年度内供用目標を達成できるよう職員一丸となって取り組んでいる。これからも、まずは地元の方々のご理解をいただきながら事業を進めたい」と意欲的に語る。  職員には「この地域の社会資本整備を責任をもってやっているのだから、自分の仕事に誇りと自信を持ってもらいたい。また、仕事は楽しんでやって欲しい」と着任時に語りかけたという。さらに「私自身の仕事の進め方は、方針を明確にして迅速に意思決定することを心がけている」そうだ。  業者には「同じ立場で契約をし、工事を進めるパートナー。前の職場で進めていた『いきいき現場づくり』を通して、ワンデイレスポンスの対応や設計変更審査会などで双方が納得した上で工事を進め、工期の遅れをなくしたり、現場での問題点を見いだし、ともに解決していくことが大事」と呼びかける。  福岡市西区の自宅は奥さんが守る。お嬢さんは東京で独立。趣味は野球で、今でも機会があれば、職場などのチームに参加している。福岡市生まれの53歳。  略歴  昭和50年、建設省入り。九州地方整備局道路計画第一課長補佐、福岡国道事務所有明海沿岸道路出張所長、前任の九地整企画部技術管理課長を経て、今年7月、現職。




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