大分建設新聞

インタビュー

細川 隆文さん(日伸建設工業)

2010年12月21日
 ひと目見たら忘れない、〝舘ひろし似〟のシブ目な第一印象。大阪から県内の高校に進学、卒業して杵築市山香町の日伸建設工業に就職した。現在、フィニッシャーオペレーター4年目だ。  「野球をやってきたので、工場のライン作業や事務職などはイヤだった。体を動かす仕事をしたかったんです」と、同社を選んだ動機を語った。  今年で社会人8年目。最初の2年は見習いとして黙々と働いた。3年目にフィニッシャーオペレーターとなった。その後、自信をつけたのは国交省福岡国道事務所発注の、福岡県大宰府市の国道3号舗装工事。車が絶えず往来するので、最初のうちは測量のため道を渡るのも怖かったという。だが、元請会社から「日伸さんならやれる、と言われ背中を押してもらった。頑張ろうと決めた」。  約半年の工期中、2ヵ月はウィークリーマンションに泊り込んで仕事をこなした。夜間の作業中は真っ暗で見えなかった作業着が、朝日に照らされる頃には真っ黒になっていた。それまで見たことのない汚れだった。とにかくがむしゃらに仕事をした。「九州道の大宰府インターから見える道路なので、今でも通るとうれしい。達成感があった。記憶に残る仕事だと思う」と言う。  直近の〝大仕事〟は、杵築市発注のフットボールパーク整備工事(オクダ特殊土木(株))の下請で頑張った、トース土工法による人工芝下層の透水性保水型舗装。「日本では初めてJFAの検査基準合格を目指したトース土工法採用だったので、とても緊張しました」と笑った。検査では、傾斜検査、平坦性検査、透水性検査ともに良好で、見事に合格を勝ち取った。  細川さんを採用した大庭浩司社長は「まじめそうなイメージがよかった。社内勉強会でも積極的に学んでくれる頼もしい存在」だそうだ。  今年3月に結婚。奥さんも大分の人だ。近く2世も誕生予定。将来の夢は、と聞くと、少し考えた後「有名になりたい。この業界に就職したからには、この仕事は細川さんに頼みたい、と名指しでいわれるようになるのが目標」と語った。父親の顔が見え隠れした一言だった。




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