大分建設新聞

インタビュー

菖蒲明久さん(玖珠土木事務所長)

2011年06月16日
 所属長になるのは初めてで戸惑いがある、としながらも、由布市挾間出身でJR久大線と国道210号でつながる隣同士の地区なので親近感をもって赴任できたという菖蒲さん。早速、道路パトロール車に同乗して管内を一巡したという。「豊かな山なみに抱かれ、飯田高原など広さと同じくらい高低差があるふところの深い、自然と変化に富んだ地域」と管内の第一印象。「〝夢〟大吊橋や滝、紅葉、童話の里と歴史とロマンを感じる」と付け加えた。しかし、道路は路面のポットホールや倒木、側溝の詰まった箇所などが目に付き、新設も大事だが危険を取り除く維持管理もそれ以上に大事なことを実感したという。注目する事業は「緊急輸送道路の国道387号町田バイパス、豊後中村線、飯田高原中村線など、九酔渓の十三曲がりで知られ、やまなみと並ぶ重要な観光道路は早期に整備を進めたい」と、道路課から来たばかりなので次から次と気になる道路名が挙がる。雪害も多く、冬場の雪氷対策に県内で一番お金の掛かる地区という。もちろん、「日出生台演習場を抱え、砂防や河川など障害対策事業もしっかりやっていきたい」と道路以外の事業も忘れてはいない。  職員には、初心を忘れず現場をよく見て地域密着型になることを望む。「誠実、スピード、センスの3Sをもって、良いものを安く、長く親しまれるものを作ってほしいですね」と注文。  建設業界については、「建設産業は県の就業者の1割を占める重要な仕事。大震災で先行きを懸念する材料ができてしまったが、建設業が活力を失うと地域経済に悪影響が出る。工事の効率的執行と早め早めの発注で受注機会の確保に努めるので、共に頑張りたい」と協働を訴え、意見交換の場を多く持ちたいと意欲を示した。  余暇には野球や海外旅行、温泉めぐりを楽しむ。5月に松葉杖をついていたのは野球で張り切りすぎた結果とか。「危機管理が足りず面目ない」と恐縮した。座右の銘は「和而不同」。52才の若き所長。期待は大きい。 略歴  昭和58年、九州大学工学研究科修士課程を修了、県職員に。日田、佐伯、大分、宇佐、中津土木などを経て、22年に道路課参事。今年5月、現職。




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