大分建設新聞

インタビュー

平野芳昭さん(国東土木事務所長)

2011年07月12日
 国東の地で仕事をするのは今回で3度目。前々回は平成9年、10年の水害の後で、河川や砂防の災害復旧工事を数多く担当し、また、安岐川の中園堰を可動堰に改修する仕事にも関係するなど、印象深い土地という。今も、雨の日の通勤途中にはその現場が気になって、つい目が向くのだとか。  「災害時に緊急物資輸送の中心となる空港を抱える地区なので、ルート確保とその体制を万全に整えておかなくてはならないので、気が抜けない。東日本大震災では、家族を失っていても早くから重機を動かし、地域の被災者のためにいち早く動き始めたのは建設業者さんでした。また、大分からも多くの人たちがかけつけています。感動するとともに、感謝しています。このようなことが大分でも起こらないとは限らない。土木事務所としても業者のみなさんと連携を密にしていきたいと考えている。仕事をする上でチームワークは何より大事」と強調した。  6月から8月末までの3ヵ月間、宮城県に職員一人を派遣している。「戻ってきたら、全職員を集めて報告会を兼ねた勉強会を開く予定」と、災害への備えをさらに強化する考え。  大学在学中の昭和53年、宮城県沖地震を経験した。津波こそなかったが、ブロック塀の倒壊や、住宅地の地盤崩壊、液状化現象などが起きた。その調査依頼が大学にあり、手伝いをした。「専攻は地質古生物学科だったのですが、就職は建設コンサルタント会社を選びました」と、にこやかに語った。  杵築市で奥さんと二人暮し。息子さんの一人はやはり建設コンサルタント会社に就職、もう一人は大学在学中。休日は杵築市のOKYさわやかスポーツクラブで、高校生の頃から続けているテニスを子どもたちに教えているという。53歳。 略歴  昭和55年、東北大学を卒業、建設コンサルタント会社勤務を経て、昭和62年に県職員に。土木事務所や竹田ダム事務所などに勤務。前任の河川課防災調整監から、今年5月、現職。




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