大分建設新聞

インタビュー

足達 義仁さん(別府市建築住宅課)

2012年02月20日
 別府市は、東日本大震災被災地支援のため、建設部の職員を福島県いわき市に派遣した。派遣は、全国市長会の災害対策本部長から、被災市町村に対する「短期的・緊急的な職員派遣」の要請が各自治体に出されたことから派遣職員を募った。いわき市に派遣するのは、同市が温泉所在都市として別府市と交流が深いから。派遣期間は20日から3月31日まで。今回派遣されたのは、建築住宅課の足達義仁さん。足達さんは、一級建築士の資格を持っており、今回の要請が建築職だったことから応募した。出発前に意気込みを聞いた。  「テレビで被災地の悲惨な様子を見て、何かしなければならないといつも思っていました。見ているだけではなんの助けにもなりませんから、派遣職員募集があった時にはすぐに手を挙げました」と足達さん。支援したくて居ても立ってもいられなかったようだ。  現地では、学校施設の復旧にかかわる事業計画書や工事発注用設計書の作成のほか、工事監理業務にも携わる予定だ。被災学校数は、小学校69校、中学校42校、幼稚園15園で、大規模被災校を除く全ての学校を原則年度内に復旧させる予定という。  現地での業務について聞くと、「実は現状がどうなっているのか想像もつかないんですよ。全ては行ってからです。ただ、この経験を自分だけの財産にせず、帰ってから後輩にも伝え継いでいきたいと思ってます」と、一人だけの派遣なので課の代表という意識をもって活動に臨む。  市建設部の糸永好弘部長は、「めったにできない経験なので、建築家の目で状況をしっかり見て勉強してきてほしい。別府市も東南海・南海地震帯にも近く、活断層も通っている土地なので、いつ地震が起きるとも限らない。万が一の時には経験を活かせるよう現地で頑張ってきてほしい」と期待している。




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