大分建設新聞

インタビュー

畔津 義彦さん(県土木建築部長)

2012年05月08日
 着任後間もない4月下旬、東日本大震災の被災地を訪れ、復興がなかなか進まない現状を目の当たりにした。また、平成7年の阪神淡路大震災の際には、兵庫県芦屋市で40日間、復興支援業務に携わった経験もある。県の地域防災計画も見直された中で、土木建築部としても防災対策を重視していきたい考えだ。  具体的には「橋梁の耐震化や長寿命化、法面対策を重点的に行いたい」と話す。また「震災の影響で最近は地震や津波に目が行きがちだが、台風や豪雨による水害は、毎年起こるもの。昨年ようやく事業再開が認められた竹田市の玉来ダムなど、河川整備や砂防、急傾斜地対策など治水対策もしっかりとやっていきたい」と県民の安心安全な生活のため、総合的な防災対策を講じていきたい考えだ。  東九州自動車道や中津日田道路、中九州横断道路など県内の大型道路事業も気に掛ける。「県土の一体的な発展や、防災の面からも高速道路ネットワークは必要不可欠。出来る限りの予算を確保し事業を進めたい。国直轄事業分についても、用地交渉などがスムーズに進むように県としてもバックアップしていく。また、高速道路のインターチェンジへのアクセス道となる、県道などの改良もしっかりとやっていきたい」と意欲を見せる。  先日開かれた部の所属長会議では、チームワークの大切さを訴えたという。「公共事業というのは一人でやる仕事ではない。職員一人ひとりが社会のために何が出来るかを考え、地域の声を大事にきめ細かな仕事をして欲しい」と話す。  また「職員にも建設業者にも、社会のために働いているんだという誇りを持って取り組んでもらいたい」とも。「災害時など、いざというとき頼りになるのは建設業者。厳しい時代ではあるが、地域の防災や雇用を担っているという気概を持って取り組んでもらいたい」と期待を寄せる。その上で「真面目にやっているところが〝損〟をすることがないよう、法令違反や社会保険未加入などはしっかりと指導していく」と話した。  趣味はバドミントンと囲碁。県庁バドミントンクラブの会長を務めていおり、昨年は、九州県庁職員バドミントン大会の団体の部で初優勝し、部長室にはそのトロフィーが輝いている。昭和30年1月1日生まれの57歳。         略歴  昭和54年、京都大学大学院卒業後、県職員に。都市計画課長、中津土木事務所長、建設政策課長などを経て、前任の技術企画担当審議監から今年4月、現職。




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