大分建設新聞

インタビュー

安部 正一さん(県建設業協会会長)

2012年07月02日
 8期16年間会長を務めた梅林秀伍前会長の後任として、先の総会で選任された安部正一さんに、心境などを語ってもらった。  ―会長に就任して1ヵ月が経ちました。  安部「挨拶回りに忙殺されて、何かを考える余裕はありませんでした。とにかく一番大変だったのは相手の顔と名前を覚えること。短期間で、東京や九州内の多くの建設業協会関係者に会ったのですが、覚えるのと同時に覚えてもらわねばならないし、大変でした」と、県内や別府市内の付き合いだけで良かった支部長時代との違いを痛感したようだ。  ―協会運営の方針は?  安部「今の状態が続くと協会はバラバラになる。会員の協調性を高めてダンピングを防ぎたい。広瀬知事と話す機会があったが、知事も適正価格での受注を願っていた。業者のエゴによるダンピングはなくしたい。並行して行政に対しても最低価格のアップを要望していく。九州では、大分県が一番最低価格が低いと聞いている」と適正価格受注に全力を注ぐ覚悟。  ―大分市外から初めて、また、県内大手でない企業から初めての会長選出ですが、その点は?  安部「2年前に支部長会ができるまでは大分市中心で協会が動いていましたし、理事会も執行部案に従うだけでした。私が会長になったのは支部長会の会長をしていたのが縁ですから、大分市だけでなく県内14支部全ての悩みや意見をまとめて、行政など関係機関に伝えないといけないと思っています」と地方選出のメリットを強調。また、「歴代の会長は大きな会社の社長ばかり。うちのような小さな会社には秘書課もありませんし、社長の代わりを務めるスタッフもいません。会長は付随する役職も多いので、各会合での挨拶を考えるだけでも頭が痛い」と問題もあるようだが、建築をやっていないことで不安視する声は今のところ出ていない。  ―業界の将来を。  安部「若者離れに歯止めをかけないと業界の将来はない。待遇改善と業界のイメージアップを早急に進めないといけない。業界と工業高校などとの交流を深めたい。高校も生徒数減をなんとかしたいと思っているはず。積極的に意見交換して良い方向に導ければと思っています。その前に、まずは業界の発展でしょうか」と長期不況を嘆く。  厳しい環境下での会長就任。問題は尽きないようだが、持ち前のバイタリティーと楽天気質で乗り切ってくれそうだ。  余暇は、愛犬との散歩でストレスを解消しているとか。県警察犬協会会員。自宅は別府市南立石。奥様、長男夫婦、長女、孫一人の6人で暮らす。61歳。


協会運営に意欲を見せる安部会長

フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP