大分建設新聞

インタビュー

木元 修司さん(修進建設社長)

2012年10月05日
 「好きなことをやりたい」と3年前からドジョウ養殖を始めた修進建設(有)(大分市福良)の木元修司社長。大分どじょう屋内養殖協議会長も務め「日本一のドジョウのおいしさを全国に発信したい」と、加工品作りにも力を入れている。  木元さんは、小学生の頃は、学校から帰ると近くの川で毎日のように魚取りをしていたという。高校を卒業、県外の設備会社に就職。9年後に帰郷し土木会社に勤めたが、取引先から下水道工事の施工技術を買われ29歳で独立した。  堅実経営の木元さんだったが、公共工事の減少で「これからは何か好きなことで生計が立てられないか」と考え、「大分どじょう吉野養殖場」を始めた。宇佐市の県水産研究部浅海・内水面グループが、ドジョウの屋内高密度養殖技術の研究に成功したこともあり、早くも事業は軌道に乗った。この研究は、水田養殖の約100倍の密度で養殖できるもので、品質も安定し、23年には宇佐市院内町を主にした大分県の出荷量は日本一になった。  水田で育てるドジョウは、出荷するまでに1年以上かかる。それが県内では4~5ヵ月で出荷できる。他県産より柔らかく、地下水を汲み上げ農薬の混入も無く安心安全で、泥臭さもない。さらに水質アップのため大成博文さん(国東市武蔵町)が研究しているマイクロナノバブル発生装置を8月に設置し、現在データを収集中だ。  ドジョウは、骨まで丸ごと食べられるのでカルシウムはウナギの約9倍、鉄分は約4倍。ビタミンも豊富。プロの料理人の協力を得て、全国販売を目指した加工品作りに余念がない。「一度は物珍しさで買ってくれるかもしれないが、おいしくなければ二度目はない」と、最高の味にこだわっている。  毎月約100㌔を全国に出荷しているほか、新潟県の佐渡トキ保護センターや兵庫県立コウノトリの郷公園、東京の多摩動物公園などにえさ用として毎週約70㌔を出荷している。  加工品が完成したら来年にも売り出す計画で、12月19、20日に別府市のビーコンプラザで開かれる「おおいたものづくり王国総合展」のおおいたグルメフェアに出展する。販売単価(小売価格)もキロ当たり約4000円と高く、おもしろそうだ。ドジョウ養殖に興味のある人は、大分どじょう吉野養殖場のホームページを参照。


ドジョウの加工品作りにも取り組む木元さん

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