大分建設新聞

インタビュー

有賀 勝則さん(大分土木事務所長)

2013年05月02日
 大分土木勤務は昭和63年以来2度目という有賀所長。25年ぶりだが、前回勤務時に道路、河川の両方を経験していて、管内事情には詳しい。ただ、「事務所勤務は20年の竹田土木以来なので、大分の事業数の多さと事業規模、許認可事務件数、職員数などどれをとっても規模の大きさに驚いている。それだけに誇りをもって臨みたい」と感想。  「県民が何に困っているのか、現場で何が起きているのか、など職員と一緒に現場で情報収集し、現場から政策提案していきたい」と現場重視の方針を示す。そのためにも、職員が健康で意見を出しやすい明るく風通しの良い職場づくりを心掛けたいと抱負を語る。  気になる管内事業では、昨年7月の豪雨災害の早期復旧を真っ先に挙げた。着任後すぐに被害が大きかった湯布院の岳本川の現場を視察し、被害が予想以上だったのを見て、砂防ダムの年度内完成の必要性を痛感したという。  また、「景気、雇用を下支えするためにも、24年度の補正予算を早期に執行したいと思っている。特に、防災対策、施設の老朽化対策などはスピード感をもって進めたい」と地域経済にも配慮する。  そのほか、道路課などの勤務経験から「豊ちゃく」の25年度完成で登録された都市計画道路下郡中判田線バイパス整備事業を挙げた。県民が待ち望んでいる事業。確実に進めたいという。  建設業界について尋ねると、「建設政策課で多くの団体と意見交換した。積算条件などで厳しい意見をいただき、業界が厳しい状況にあるのを実感した。また、災害時の緊急出動などで建設業者の存在意義を大いに感じたが、昨年の豪雨災害では業界、行政ともに技術者の不足を痛感した。将来のための後継者育成が急務だと思う」と話し、小中学生の見学会や学校への講師派遣をしている「土木未来教室」などの活動に今後も力を入れたいという。  建設業者に対しては「現場力を養ってほしい」とひとこと。  趣味はジョギングとロードバイク。大分市内で奥様と、おとなしくさせるのが所長の特技という愛犬のゴールデンレトリバーと3人?暮らし。昭和31年3月生まれの57才。       略歴  昭和54年、県職員に。スタートは都市計画課下水道係で、その後、別府、大分土木などを経て、22年に高速道対策局長、23年、建設政策課長。今年4月に現職。




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