大分建設新聞

インタビュー

池部 龍さん(池部造園)

2014年05月09日
 大分市内の高校を卒業後、福岡県の短大で最先端の造園技術など様々な資格を取得し、京都の大学に編入。卒業後は京都の植木屋で3年間修業を積み、25年1月に大分に帰ってきた。池部造園に入社して、まだ1年ちょっと。「京都では、由緒ある庭園や神社で、古都ならではの技術や技法を学んだが、大分に帰ってからは、土地柄の違いもあり戸惑うことが多い」そうだ。だが、腕は抜群。県代表として庭造りの大会に出場したこともある。  仕事の相手は自然。だから、イメージ通りの材料がない場合もある。それぞれの良さをいかに引き出し、表現するかが重要になってくる。体力はもちろんのこと、材料を生かす知識や感性が必要。池部さんは、新築の家などができると庭を見に行くそうだ。庭は、家主の個性が出る場所。若い人から年配まで幅広い年齢層のニーズに応えるため、日々勉強を欠かさない。  建設業界では、従事する若年者不足が危惧されているが、造園業界も同じ。池部さんは「農業やガーデニングも広くみれば造園業に通じる。ガーデニングは多くの人々が趣味にしており、職人顔負けの人もいる。こんな人たちにどのようして、造園業に興味を持ってもらうかが重要」と話す。今は、どこのホームセンターでも、大きなガーデニングコーナーがある。多くの人は趣味止まりだが、趣味を仕事にと思う人が増えれば従事者も必ず増える。  7月に結婚を控えている池部さん。「昨年は勉強ばかりだったが、今年は心に余裕をもって円滑に作業を進め、さらに知識を深めていきたい」と心意気を話してくれた。池部さんのような若者がもっと多くいれば、業界の未来も明るくなるはずだ。     


「さらに知識を深めたい」と意欲的な池部さん

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