大分建設新聞

インタビュー

井形 徹さん(臼杵土木事務所長)

2014年06月13日
 臼杵土木事務所勤務は、昭和60年からの5年間、平成14年からの3年間に続いて、3回目。「最初の勤務当時、津久見港の青江地区は、現在のような係留施設はなく、港内の静穏を保つために千怒崎沖の一文字防波堤を整備することになり、水深35㍍前後の海底に基礎捨石マウンドとケーソンで350㍍の堤防を造ったのが一番の思い出」と語る。  竹田土木を振り出しに、今年で県庁マン40年目を迎えた井形さんは、「道路、港湾、河川、砂防、急傾斜地対策などほとんどの事業に携わった。とはいうものの、どちらかといえばダムを含めた河川など水回りが長った」そうだ。しかも、若いころから、新規に構造物を造る改築系よりも、今あるものをどのように活かして使うかという維持系の仕事に興味があった。「現場の最前線で、住民との話し合いを通じ、相手の立場に立って仕事を進めていく大切さなど、いろんなことを勉強させてもらった。最前線の職員の言動一つで、県民の評価が下されるので常に緊張感を持って仕事することを教えられた」などと話す。  「臼杵、津久見両市や商工会議所の意見を聞きながら、臼杵港などの移転改築をやり遂げたい。臼杵のまちなみ景観と道路体系の組み合わせをどうするのかは大きな課題。また、津久見市の道路事情は他の地域に比べ大きく遅れた感があり、道路体系整備が必要。具体的には、平岩松崎バイパスの開設を急がねばならない。つくみイルカ島や河津桜など、観光振興の新たな挑戦をしている方々に県道四浦日代線の道路改良で支えていきたい」などと課題を挙げた。  「業者と発注者は対等。工事の変更など互いに言いやすい関係を作る必要がある。業者が不利益になってはいけない。業者をパートナーとして考え、次の世代に引き継いでいく必要がある」と業者にエールを送る。  趣味は海釣りと音楽。高校時代から楽しんだブラスバンドがきっかけで、28年前に軽音楽バンド「三重スイングファミリー」を結成、トランペットを担当。毎週水曜の練習には、単身赴任の臼杵から三重町に駆けつける。58歳。   略歴  昭和49年、三重農高農業土木科を卒業して県職員に。中津土木中津日田道路建設室長、前任の竹田ダム建設事務所長を経て、今年4月、現職




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