大分建設新聞

インタビュー

榎 徹さん(県東部振興局長)

2014年06月25日
 東部地域での勤務は初めて。「これまで農林水産業に携わったことがないため、一から勉強の毎日。着任して約3ヵ月、新鮮な気持ちで管轄地域を回ることができた。いろいろな方々と会って、とても勉強になった」という。  初任の漁港課(現漁港漁村整備課)から、県税事務所、商工労働部、企画振興部など、長らく本庁で仕事をしてきた。商工労働部では企業立地などに関わり、事業展開を計画している企業との打ち合わせなどを通じて多くを学び、企画調整課では県の長期計画や行政評価システム構築などに関わった。また、20年の二巡目大分国体では、国体局で式典を担当し、前任の文化スポーツ振興課長時は、別府アルゲリッチ音楽祭、大分トリニータ、iichiko総合文化センターなどの事業にも取り組んだ。毎年秋に開かれる「国東半島芸術祭」にも携わっており、今年は振興局長として関わっていくのが楽しみな様子。  管内の建設事業では「別府の地すべり対策をはじめ、ため池の多い地域なので老朽ため池の整備や、耕作放棄地も含め農地保全に努めたい。しかし、人口減少、高齢化、農家の減少などで、ため池などの維持管理が難しくなっている。これをどう打開するかが課題」と話す。  建設業者に対しては「公共施設の老朽化対策や地域全体の減災・防災対策には、建設業者が絶対必要。地域を支える要でもあり、ぜひとも協力をお願いしたい」と期待を寄せる。  国東半島が世界農業遺産に認定され、半島地域の観光や独特の文化、特産物などを、どのように売り込んでいくかを、これからの課題に挙げる。「農業遺産認定で、注目が集まっている。観光振興策を強化して地域にお金が回る仕組みを確立していきたい」と意欲を見せる。  休日は、ゆっくりと読書を楽しむ。振興局の近くに単身赴任。料理が得意で、魚をさばく以外のことは苦にならない。「時間があれば、国東半島のドライブや得意のテニスを再開したい」と。佐伯市出身、55歳。 略歴  昭和57年、九州大学法学部を卒業して、県職員に。産業立地・リゾート推進室、企画調整課、雇用人材育成課参事、文化スポーツ振興課長などを経て、今年4月、現職。




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