大分建設新聞

インタビュー

長野 恭紘さん(別府市長)

2015年06月01日
 先の市長選で混戦を制し初当選、別府市では歴代最年少の市長が誕生した。18年、23年に続き、3度目の市長選挑戦には背水の陣で挑んだという。「別府をひとつに」をキャッチフレーズに掲げ、行政、議会、経済界、市民が一致結束し、同じ方向を見据えたまちづくりを目指す。
 就任して約1ヵ月。目まぐるしく変化した環境と今後の市政の在り方を尋ねると「別府市は、世界一の天然・観光資源を有する都市。これを最大限に活かし、地方創生の波に乗せて観光立県のエンジンとなり、別府市から世界へ幸せを発信していきたい」と話した。今回の選挙でも、顔の見えない方々の支援と温かさを身をもって体感し感動したそうだ。その責任の重大さも踏まえ、「自分が別府を変える」と強い意志を見せる。
 県内での大型事業が続々と完了している中、今後の建設事業については「学校や観光に関連する公共施設の事業が増加してくる。施設の維持・管理、また耐震・補強工事に加え、観光産業と地域の特色を活かした新産業(温泉・美容・健康・芸術・文化など)を発展させるために、しっかりと地方創生の総合戦略を組み立てる。各方面からも知恵を分けていただき、財政とのバランスを考慮しながらそれぞれ整備し、公共が後押しして進めていく」と意欲的に話す。ゆくゆくは、湯治文化が根付き、食や芸術、自然など全てが満喫できる、別府市流ライフスタイルの提案を世界中に提供したいとも。
 建設業界については「現在、受注機会は増加してはいるが、実際に良い仕事をしても直接的な利益に結びついていない。今後は、公共民間を問わず受注機会を増やし、それを支える地場産業が豊かになる仕組みを構築していく。そのためには、各業界の経営努力と一致結束が不可欠」。また後継者問題については「基幹産業である建設業に夢と誇りを持ってもらえるよう行政としても一緒に考えていく。頑張った者が報われる社会を」と意気込みを語った。
 就任早々で、休みもほとんどないが、趣味は野球とモータースポーツ観戦、クラッシック鑑賞、ドライブ。別府の食文化は豊か。食べることも趣味のひとつだそう。


略歴日本文理大学商経学部卒業後、衆議院議員秘書を経て、別府市議会議員に2度当選。27年4月26日、市長選に初当選し、同月30日に就任。同市出身の40歳。
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