柿本 雅子さん(㈱栗木精華園)
2020年03月02日
2019年度の樹木医研修受講者選抜試験で8年ぶりに3人の県内合格者が出た。
しかも合格者全員が女性で、これも県内初めての快挙である。
唯一民間企業からの合格者である㈱栗木精華園(栗木康一社長)の工務部に勤務する柿本雅子さんに話を聞いた。
大分市で生まれ、幼稚園から高校までは宮崎県都城市内で過ごし、静岡大学人文学部に入学。
卒業後は10年間、静岡市内のアミューズメント施設を運営する会社に勤めていた。
大学時代のサークルで環境保全活動をしていた柿本さんは、仕事時間が夜間に多いことにストレスを感じ、「昼間に自然と接しながら体を動かしたい」という気持ちが強くなり、両親のいる大分へ戻った。
就職準備のために通ったポリテクセンターの数ある就職募集の中で、心に引っかかったのがここ。
「自然の中で仕事できる。旧姓が〝植木〟なので、木を植えていきたい!これって運命?!」と柿本さん。
入社から10年。今は主に公園や緑地の維持管理を担当しており、見積りの作成、着工前の準備、写真撮影、現場管理と調整に従事。
取材した日は、市内の公園41ヵ所の冬の剪定業務を終え事務処理の最中で「土を触りたい!です」と、現場に出たくてうずうずしていた。
柿本さんの仕事ぶりについて栗木社長は、「『造園が好き、携わりたい』という思いがあるならば、先代から女性も男性も関係なく受け入れてきた。造園は仕事の幅が広い。個人の適正を見て、それを伸ばし育てることで、社員と会社が発展する。彼女の得意なことが『勉強』だったので、今回の挑戦がある。業界や県関係者は期待している。その思いを背負って頑張ってもらいたい」とエールを送る。
今回は3回目の挑戦で、森林ネットおおいたと大分県樹木医会が共催した勉強会に半年間通い、見事合格。
樹木医として歩みはじめた彼女は、最近の樹木の重要性が顧みられない環境を心配し、「公園に木を植え、花も咲かせ、公園でしか見られない景色と季節を感じる場所を増やしたい。樹木医として、土壌改良や樹勢回復などの手立てを提案し、植物の呼吸で空気が循環し、植物が呼吸することで空気が清浄化され、酸素が供給され、私たちが生きることのできる環境を生むことの大事さを伝え、葉っぱ一枚でも多く残すことを全力でやっていきたい」と話す。
柿本さんの挑戦を内側からサポートしているご主人は、県造園建設業協会から紹介された同業者。「〝柿本〟という名前にご縁を感じた」と茶目っ気たっぷりに笑った。
現在、6歳と3歳の2児のお母さん、これからも子どもと樹木育てに奮闘し、「造園を通して自然の大切さを伝えていきたい」と話していた。
「公園でしか見られない景色と季節を感じる場所を増やしたい」と話す柿本さん
しかも合格者全員が女性で、これも県内初めての快挙である。
唯一民間企業からの合格者である㈱栗木精華園(栗木康一社長)の工務部に勤務する柿本雅子さんに話を聞いた。
大分市で生まれ、幼稚園から高校までは宮崎県都城市内で過ごし、静岡大学人文学部に入学。
卒業後は10年間、静岡市内のアミューズメント施設を運営する会社に勤めていた。
大学時代のサークルで環境保全活動をしていた柿本さんは、仕事時間が夜間に多いことにストレスを感じ、「昼間に自然と接しながら体を動かしたい」という気持ちが強くなり、両親のいる大分へ戻った。
就職準備のために通ったポリテクセンターの数ある就職募集の中で、心に引っかかったのがここ。
「自然の中で仕事できる。旧姓が〝植木〟なので、木を植えていきたい!これって運命?!」と柿本さん。
入社から10年。今は主に公園や緑地の維持管理を担当しており、見積りの作成、着工前の準備、写真撮影、現場管理と調整に従事。
取材した日は、市内の公園41ヵ所の冬の剪定業務を終え事務処理の最中で「土を触りたい!です」と、現場に出たくてうずうずしていた。
柿本さんの仕事ぶりについて栗木社長は、「『造園が好き、携わりたい』という思いがあるならば、先代から女性も男性も関係なく受け入れてきた。造園は仕事の幅が広い。個人の適正を見て、それを伸ばし育てることで、社員と会社が発展する。彼女の得意なことが『勉強』だったので、今回の挑戦がある。業界や県関係者は期待している。その思いを背負って頑張ってもらいたい」とエールを送る。
今回は3回目の挑戦で、森林ネットおおいたと大分県樹木医会が共催した勉強会に半年間通い、見事合格。
樹木医として歩みはじめた彼女は、最近の樹木の重要性が顧みられない環境を心配し、「公園に木を植え、花も咲かせ、公園でしか見られない景色と季節を感じる場所を増やしたい。樹木医として、土壌改良や樹勢回復などの手立てを提案し、植物の呼吸で空気が循環し、植物が呼吸することで空気が清浄化され、酸素が供給され、私たちが生きることのできる環境を生むことの大事さを伝え、葉っぱ一枚でも多く残すことを全力でやっていきたい」と話す。
柿本さんの挑戦を内側からサポートしているご主人は、県造園建設業協会から紹介された同業者。「〝柿本〟という名前にご縁を感じた」と茶目っ気たっぷりに笑った。
現在、6歳と3歳の2児のお母さん、これからも子どもと樹木育てに奮闘し、「造園を通して自然の大切さを伝えていきたい」と話していた。
「公園でしか見られない景色と季節を感じる場所を増やしたい」と話す柿本さん