甲斐 毅さん(豊後高田土木事務所)
2020年06月01日
地域の人々が一生懸命やっていること、あるいは注目していることをどうやって汲み取れるかが大切と、新任の甲斐所長は謙虚に土木事務所の姿勢を示す。
「そのためには安全安心のベースを固めて、住んでいる人が活動しやすいように手当てをしていきたい」と穏やかに今後の抱負を話し始めた。
豊後高田土木事務所は、2015年以来の2度目の勤務で、管内は概ね把握している。
国宝富貴寺をはじめ美しい海岸線の真玉海岸や中山仙境、天念寺耶馬など、ほかの地域にはない観光資源が多い。
しかし、これらを巡る主要な道路は未整備の箇所が多く「喫緊の課題は山間地の幹線道路の整備であり、早急に行わなければならない。これまでの道路整備の経験を生かし、コストを縮減しながら早期の完成につなげていきたい」と、目前の課題解決に向けて豊富な経験を武器に頼もしく明言する。
一方、近年想定外の降雨により災害が各地で発生している中、「豊後高田市においても、その防災準備が必要である」と付け加えた。
建設業界に対しては、「測量、調査、設計など建設業の方には、感謝しかない」と言い、4年前の臼杵土木事務所勤務の際の、臼杵市、津久見市での豪雨による甚大な災害の発生を取り上げ、「両市の建設業の方々には、発災直後から応急対策をしていただき、地元の方々から大変喜ばれた」と、数々の思い出を振り返る。
また、建設業界の抱える人材不足という問題については、「取り組まなければならない社会資本整備は多くあり、それを担える人材は細くなっている。建設業をどうやって魅力あるものにするか、例えばICTの導入など若い人にも興味を持ってもらえるものを組み入れて行きながら、業界全体として発展するようにしなければならない。一緒に解決していければ」と協力体制の必要性を強く語った。
前任の警察本部の交通規制課では、警察組織の強さと警察官の優しさを肌で感じることができた。「同じ公務員であるが、異なる立場で県民の安全安心と地域の発展を支えている人の存在に、深く感じるものがあった」と、貴重な2年間を感慨深く噛み締める。
最後に、土木事務所のあるべき姿として、ハード面については、地域の要請に応じた整備の大切さ。「あとは職員個人の能力をどうやって上げていくか、あるいは効率をどう上げていくかが、われわれに求められている課題」と考え、「自分たちは縁の下の力持ち、下から支える立場、どこをどう支えれば良いのかが大切、行政に何が求められているのかを感じて提案を示すこと」と、あくまでも謙虚な中に的確な目的を示して、話を結んだ。
大分市内の自宅に奥さんを残して単身赴任中であるが、土日はテニスやランニングを楽しんでいる。好きな言葉は「努力」。知識を得て経験を積みながら前に進みたい、と言う。
略歴~1981年に大分高専を卒業して県職員に。
9つの土木事務所と港湾課などの勤務を経験して、今年4月から現職。59歳。
「そのためには安全安心のベースを固めて、住んでいる人が活動しやすいように手当てをしていきたい」と穏やかに今後の抱負を話し始めた。
豊後高田土木事務所は、2015年以来の2度目の勤務で、管内は概ね把握している。
国宝富貴寺をはじめ美しい海岸線の真玉海岸や中山仙境、天念寺耶馬など、ほかの地域にはない観光資源が多い。
しかし、これらを巡る主要な道路は未整備の箇所が多く「喫緊の課題は山間地の幹線道路の整備であり、早急に行わなければならない。これまでの道路整備の経験を生かし、コストを縮減しながら早期の完成につなげていきたい」と、目前の課題解決に向けて豊富な経験を武器に頼もしく明言する。
一方、近年想定外の降雨により災害が各地で発生している中、「豊後高田市においても、その防災準備が必要である」と付け加えた。
建設業界に対しては、「測量、調査、設計など建設業の方には、感謝しかない」と言い、4年前の臼杵土木事務所勤務の際の、臼杵市、津久見市での豪雨による甚大な災害の発生を取り上げ、「両市の建設業の方々には、発災直後から応急対策をしていただき、地元の方々から大変喜ばれた」と、数々の思い出を振り返る。
また、建設業界の抱える人材不足という問題については、「取り組まなければならない社会資本整備は多くあり、それを担える人材は細くなっている。建設業をどうやって魅力あるものにするか、例えばICTの導入など若い人にも興味を持ってもらえるものを組み入れて行きながら、業界全体として発展するようにしなければならない。一緒に解決していければ」と協力体制の必要性を強く語った。
前任の警察本部の交通規制課では、警察組織の強さと警察官の優しさを肌で感じることができた。「同じ公務員であるが、異なる立場で県民の安全安心と地域の発展を支えている人の存在に、深く感じるものがあった」と、貴重な2年間を感慨深く噛み締める。
最後に、土木事務所のあるべき姿として、ハード面については、地域の要請に応じた整備の大切さ。「あとは職員個人の能力をどうやって上げていくか、あるいは効率をどう上げていくかが、われわれに求められている課題」と考え、「自分たちは縁の下の力持ち、下から支える立場、どこをどう支えれば良いのかが大切、行政に何が求められているのかを感じて提案を示すこと」と、あくまでも謙虚な中に的確な目的を示して、話を結んだ。
大分市内の自宅に奥さんを残して単身赴任中であるが、土日はテニスやランニングを楽しんでいる。好きな言葉は「努力」。知識を得て経験を積みながら前に進みたい、と言う。
略歴~1981年に大分高専を卒業して県職員に。
9つの土木事務所と港湾課などの勤務を経験して、今年4月から現職。59歳。