大分建設新聞

インタビュー

田中 修さん(竹田土木事務所長)

2020年06月11日
 2020年4月現在、竹田市の人口は約2万人。面積は477・5平方㌔に及ぶ。
竹田土木事務所が管理する道路は、国道2、主要地方道3、一般県道11の計16路線で、19年4月現在の改良率は86・4%。
また、橋梁は90ヵ所、トンネル23ヵ所、河川は大分川水系12、大野川水系39の計51河川を管理しているほか、急傾斜地崩壊危険箇所の整備率は41・6%の状況だ。
 4月、初めての勤務となる竹田土木事務所に赴任した田中修所長。2ヵ月が経ち、今の感想を聞いた。
 「くじゅう連山からなる大パノラマは、何度見てもすごく圧倒される。豊かな自然に囲まれた歴史と文化に富んだ情緒溢れる城下町は、日本を代表する歴史的風景だ。実に魅力ある地域ですね」と、圧倒的な景観と歴史を称えた。
 一方で「魅力ある観光地が多い半面、豊かな自然は時として大きな脅威になる。これまで何度となく災害に見舞われている」とも話す。
 今年度の事務所は若い職員が多いそうだ。
 事務所の運営方針について、①頻発、激甚化する自然災害への備えについては、災害発生時の初動対応、早めの情報収集と分析②県民ニーズへのスピード感を持った対応については、現場主義を掲げた「土木未来行動指針」を常に意識して、何か異常があれば現場に駆けつけて、よく見て、よく聞いて、素早く対応して改善する姿勢が県民の信頼につながる③健康管理とチームワークについては、各自の健康管理とチームワークの意識向上を図り、何よりも自分の健康が第一であり、また周囲の健康状態にも「気付き」が必要で、何でも相談できるチームワークを構築する―の3点を訓示したという。
 「竹田市とも連携しながら全力で『玉来ダム』『竹田阿蘇道路』など大規模プロジェクトをバックアップし、一日も早い完成を後押ししたい」とも述べた。
 これまでの勤務で、思い出に残る事業を聞くと「県職員になった当初、大分空港道路建設事務所時代に、メンバー同士で議論したり、当時の日本道路公団に教えてもらったりして、1991年11月に無事開通することができた。採用直後の新職員時代に当時の最先端技術を経験できたことは、今振り返っても幸運だし、この時の初心は忘れない」という。
建設業界について「安心、活力、発展など全ての分野で地域に貢献しているのが建設業だが、それだけに業界の人手不足は社会全体の大きなマイナスだ。魅力向上に向けて一緒に取り組みたい」と、最後を結んだ。
 趣味はスポーツ観戦。中学はサッカー部、高校、大学時代はラグビー部に所属、社会人になってからも続けている。
昨年のラグビーワールドカップの観戦は最高だったと喜んだ。



略歴~1965年大分市生まれ。88年3月九州大学工学部土木工学科卒、同年4月県入り。
2016年4月臼杵土木・建設課長、17年中津土木・中津日田道路建設室長、
19年4月道路建設課・高速交通ネットワーク推進監、今年4月から現職。54歳。
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