小畑 博文さん(㈱小畑組代表取締役社長)
2021年01月22日
県中部振興局の2020年度県農林水産部優良工事で局長表彰を受けた㈱小畑組(由布市)。同社代表取締役社長の小畑博文さんにリーダーとしての経営理念、未来へ向かう経営方針などを聞いた。(中面に関連記事)
小畑さんは、大きく二つの視点から経営改善に取り組んでいる。一つの視点は、事務処理の合理化だ。「現場監督の事務処理業務を女性事務員が吸収できるはずだという発想から、すでにチャレンジを始めている」と話す。そして、そこには「一挙に全てを取って代わるのではなく、できるところからで良い、少しでも前進すれば次につながる」という考え方が根底にある。
デジタルの世の中が進みつつあるが、1か0かという選択ではなく、「現場監督の事務処理の40%でも解消することができれば、その空いた時間を別の付加価値に置き換えることができる」と微笑む。これは製造業の改善と同じ考え方だ。
そして、この改善のためにAiを導入しようとしている。「Aiの導入も、一朝一夕に大きな成果を狙うのではなく、将来のために技術と運用ノウハウを蓄積しておかなければという先行投資的考えに基づいている」と先を見据える。
もう一つの視点は、社員の資産管理だ。「社員が70歳まで働くこと、つまり終身雇用を前提に、その時に個人が形成しておくべき資産が夢でなく、現実として成り立つようにアドバイスをしている」と話す。また、「会社としてもサポートできるように会社の利益や資産管理に、知恵と今まで培ってきたノウハウを投入している」と付け加えた。これは、社員が安心して仕事に取り組める環境につなげるためであり、人手不足の時代にこそ適応した考え方だ
会社経営の中で社員の資産形成までこだわるのには理由がある。それは「裸一貫、一代で会社を築いてきた過程で、多くの出会いに助けられたから」と自らの四半世紀を振り返った。これは「技術革新への取り組み、現場を必ず自分の目で見る、など建設業自体の為すべきことにも着実に時間を割いている」という小畑さんが、このように会社経営の視点を広げ、実践している要因は、建設業に影響を与える事象は、広く多岐にわたっていることに気づいているからだ。
今の時代、大分県内で建設業を営んでいても、世界で起きているさまざまなことが遠くから影響を与えてくる。「国内において、建設業界だけに目を凝らしていても改善はできず、異業種との交流などからヒントを得なければならない」と広い視野に立った経営見通しを力強く語る。
小畑さんは「小さな会社」と謙遜するが、適正な規模だからできることもあるわけで、もしかすると、小畑組は建設業界の一つのモデルとなるかもしれない。
世話好きで、地域の行事にも積極的に参加してきた。「子どもが学校でスポーツに取り組んでいた時代には、すすんで協力した」とも言う。そんな子どもたちも外での修行を終え、一人二人と家業を営みつつある。「ますます働き方改革に取り組める」とうれしそうに話を結んだ。
小畑さんは、大きく二つの視点から経営改善に取り組んでいる。一つの視点は、事務処理の合理化だ。「現場監督の事務処理業務を女性事務員が吸収できるはずだという発想から、すでにチャレンジを始めている」と話す。そして、そこには「一挙に全てを取って代わるのではなく、できるところからで良い、少しでも前進すれば次につながる」という考え方が根底にある。
デジタルの世の中が進みつつあるが、1か0かという選択ではなく、「現場監督の事務処理の40%でも解消することができれば、その空いた時間を別の付加価値に置き換えることができる」と微笑む。これは製造業の改善と同じ考え方だ。
そして、この改善のためにAiを導入しようとしている。「Aiの導入も、一朝一夕に大きな成果を狙うのではなく、将来のために技術と運用ノウハウを蓄積しておかなければという先行投資的考えに基づいている」と先を見据える。
もう一つの視点は、社員の資産管理だ。「社員が70歳まで働くこと、つまり終身雇用を前提に、その時に個人が形成しておくべき資産が夢でなく、現実として成り立つようにアドバイスをしている」と話す。また、「会社としてもサポートできるように会社の利益や資産管理に、知恵と今まで培ってきたノウハウを投入している」と付け加えた。これは、社員が安心して仕事に取り組める環境につなげるためであり、人手不足の時代にこそ適応した考え方だ
会社経営の中で社員の資産形成までこだわるのには理由がある。それは「裸一貫、一代で会社を築いてきた過程で、多くの出会いに助けられたから」と自らの四半世紀を振り返った。これは「技術革新への取り組み、現場を必ず自分の目で見る、など建設業自体の為すべきことにも着実に時間を割いている」という小畑さんが、このように会社経営の視点を広げ、実践している要因は、建設業に影響を与える事象は、広く多岐にわたっていることに気づいているからだ。
今の時代、大分県内で建設業を営んでいても、世界で起きているさまざまなことが遠くから影響を与えてくる。「国内において、建設業界だけに目を凝らしていても改善はできず、異業種との交流などからヒントを得なければならない」と広い視野に立った経営見通しを力強く語る。
小畑さんは「小さな会社」と謙遜するが、適正な規模だからできることもあるわけで、もしかすると、小畑組は建設業界の一つのモデルとなるかもしれない。
世話好きで、地域の行事にも積極的に参加してきた。「子どもが学校でスポーツに取り組んでいた時代には、すすんで協力した」とも言う。そんな子どもたちも外での修行を終え、一人二人と家業を営みつつある。「ますます働き方改革に取り組める」とうれしそうに話を結んだ。