大分建設新聞

インタビュー

本田 一行さん(別府港湾・空港整備事務所長)

2021年05月07日
 20年ぶりに別府港湾・空港整備事務所へ所長として就任した。「当時から変わったところと変わっていないところもある。感慨深いですね」。そして「就任した以上はやるべきことをしっかりとやっていく。今後、地元のために何ができるか検討していきたい」と就任の決意を語る。
 同事務所は、大分臨海工業地帯を中心とした大分港・沿岸部、九州の東の玄関口となる国際観光温泉文化都市の別府市を擁する別府港・沿岸部など重要港湾の機能強化、また空の玄関口大分空港の整備も担っている。
 本田さんは「大分港大在地区のRORO船バースの築造は大きな事業の一つ。急いでやっていく必要がある。また、災害に関しても大分港、住吉・津留・乙津地区の海岸や別府港、佐伯港には特に集中していかなければならない」と重要港湾を抱えた重責を強調する。
 別府港の整備計画については「県と一緒になってフェリー大型化に対応したふ頭の再編計画や、にぎわい空間の創出に取り組んでいく」と県との連携を重視する。一方、県南の佐伯港岸壁の整備では「今後の老朽化や東南海・南海トラフ地震などへの対応として、岸壁の強力な耐震化を急ぐ必要がある」と、守備範囲の広い県中・南部地区海岸を見据えている。
 建設業界との連携も重視している。「県内の建設業者、特に港湾協会の建設業者にはしっかりとやっていただいている。県内には海の技術者があまり多くないと聞いており、技術者の育成にも取り組んでいきたい」と海洋建築技術者づくりにも注力する方針で、また「4週8休制やICT施工、遠隔臨場などを進め、ワークライフバランスを考えながら企業として採算性の取れる工事を発注していきたい」と業界の働き方改革、業者の安定した利益確保も忘れていない。そして「われわれ発注者と建設業者が手を携え、同じベクトルで県民のためにもより良いものをつくり上げていきたい」と力強いエールを送った。
 趣味はジョギング。座右の銘は「努力をしないと前進はない」。熊本県八代市出身の57歳。家族は山口県に在住。現在は別府市内に単身赴任中。大分県にはゆかりは深く「大分は第二のふるさと」と語る。


略歴~1984年大分工業高等専門学校卒、
運輸省(現国土交通省)第四港湾建設局海域整備課採用。
2013年九州地方整備局港湾空港部品質確保室課長補佐、
15年同部空港整備課長補佐、16年博多港湾・空港整備事務所第三工務課長、
18年港湾空港部海洋環境・技術課長を経て4月から現職。
フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP